しおガニストへ捧ぐ…

こくまろの昨年のアキラ分析が正確無比だった件…

https://kokumaro.wordpress.com/category/%E3%81%97%E3%81%8A%EF%BD%B6%EF%BE%9E%EF%BE%9D/

〜しおガン 外伝 その6〜

「果たして,アキラはどこへ行こうとしてるのか」

「今年はチーム編成から躓いたのは事実やしな」

「懸案のディフェンスの若返りをはかるため,實好は引退してユースのコーチへ,シジクレイとは契約更新せず。水本,福元,峰色獲得した」

「水本は五輪主将,福元はユース代表主将でかなり豪華なメンツやな。」

「数年後を見越した上での投資やな」

「ユース上がりの植田あたりはアキラの目の中に入ってないってことの裏返しでもあるけどな」

「しかし水本は気がつけばサンガへ」

「福元は先日ようやくリーグスタメンを飾ったがこれまでは中澤にポジションを奪われてた」

「水本も福元も3バックのチームから来ただけに最初から3バックで行けば良かったとも考えられるが」

「キャスティング的にはな。ただ高さがないのが致命的や」

「ガンバはただでさえセットプレーの守備で高さ不足が目立つ」

「だから中澤を使ったのか」

「そうかもしれん」

「ただ中澤もアラが目立つ」

「となるとアキラの苦悩はまだまだ続くわけやな」
「おそらくな」

「前線も西野家家訓があるかぎり他のリーグから引っ張る事はなさそう」

「そうなると選択肢も限られるわけやな」

「チームのサイクルが3年と考えれば,そろそろやな」

「そろそろや」

「現実は時に冷酷でもある」

「うむ」

「今シーズンのアキラの進退が注目される」

「ただ今の金森社長は就任したばかりや」

「タイミング的には微妙やな」

「そこまで思い切ったことができるかどうか」

「さて,水曜日に神戸は鹿島と当たる」

「どう戦うか」

「おそらくスタメンは同じ」

「栗原がどこまで踏ん張れるか」

「馬場のワイドはどうや?」

「前半,内山からの縦パスをタッチライン際で受けるとき,トラップミスをしてたのが気になる。名古屋戦でも同じようなトラップミスをしていただけに」

「ワイドがそこでミスるとボールが前に進まないわな」

「鹿島はサイドチェンジとロングボールで神戸のSBを狙って4バックを広げてきそうだな。」

「昨年の対戦ではそんな感じだった」

「広げたところでマルキーニョスのドリブルが生きる」

「野沢のミドル,コオロキのスピードも怖い 内田はどうなのか」

「こちらのほうが駒が少ないな」

「前節はナミルの累積に代わり豊満がベンチ入りしていたが?」

「社会見学みたいなもんやろ」

「さよか」

「いずれにしても,夏の連戦は低調な内容が予想される」

「省エネサッカーで得点するのは鹿島の方が二枚くらい上手や」

「ただここをしのげば,しばらく空く」

「うむ。怪我人の復帰も期待できそうやしふんばりたい」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」」

〜しおガン 外伝 その5〜

「チーム作りを選手の組み合わせと連携を中心に行うと,前線の選手の質が高い場合には豪快な花火を打ち上げることに成功する」

「優勝した2005年やな」

「しかし前線の質が低下すると,ボールの循環がワンパターンで使うスペースが限られてるだけに相手に読まれやすい。選手ありきなだけに弱い部分がダイレクトに反映されてしまう構造や」

「ガンバ対策ですでに恒例になっているのが,中央を固めてボールを外に迂回させてあえてワロスを放り込ませるというパターンやな」

「バレーがいたころはそれでも10本に1本は決まっていた。データ上は」

「しかし今では誰に合わせるか….」

「ロニーが加入したがどうなるか」

「西野家 家訓 その3 『外国人はJリーゴ経験者優遇』やな」

「昔々,南米最高の右SBと呼ばれチキ・アルセという選手がガンバにおってのぅ….」

「神戸戦に話を戻せば,遠藤が左サイドに進出してクロスを上げたわけだが,そこまで遠藤がお膳立てしなければ得点できない現実も同時に垣間見えた」

「2点目が取れるチーム状態ではないな」

「かといって浦和のセックスバックのように守り倒す方法論もない」

「アキラはことあるごとに自分たちのスタイルを捨てて,泥臭く勝ちきることも必要だと言ってるが,守備に関しては誰かがアタックにいけば誰かがカバーすると言った具合の単純な約束事しかなく,ポジショニングやスペースに配慮した守備ではないのは確かや」

「アキラの場合,4であろうが3であろうがこの点は同じやな。3だと加地のカバーが生きるが4だと弱点がより一層浮き彫りになる」

「ただ守備の問題は後ろだけのものだけでもないのも事実や」

「確かに」

「神戸戦では後半,神戸の右SBの内山がボールを持つとルーカスが猛然とプレッシャーを掛けていたけどあれはなんやったんやろな」

「逆サイド左のノリオにはあまりプレッシャーを掛けなかった」

「ノリオにボールを持たせて,その裏を付く作戦か?」
「そういう意図的なものでもなかったような」

「適当にボールを追っかけていただけやったな」

「チーム全体で共有すべき守備のビジョンはないわな」

「遠藤を下げ,武井投入は守り倒せのメッセージだったんだが,安全第一のクリアが多くボールを簡単に出してしまう事が多かった」

「これで守備機会がまた増える事になる。前線も運動量が落ちていた」

「かといってあの時間帯にFW平井を入れても何ができるわけでもなし」

「そうするとどうしても非効率な守備になるし,ポジショニングに配慮しないのでどこかに穴ができる」

「スタミナと運動量で勝負するチームではないので,合理性に欠けた非効率な守備は自滅を招きやすいわな」

「逆に神戸は馬場を下げて吉田を入れ1-4-3-3に移行し,さらにボッティ,栗原を下げ田中英雄と岸田を入れてきた この意図は?」

「吉田を3トップの右に使ったのは安田対策だな。吉田を右に置いた場合どうしても切り返しが多くなるのでゴールは期待出来ない。しかし安田はマッチアップの相手が途中で代わると混乱してしまうことがある」

「ふ〜む,昨年の最終節も近藤やら田中英雄が右サイドに進出してきて安田は明らかに混乱していた」

「安田はスピードを活かして相手より先に体を入れてボールをカットするのは意外に上手いが,マッチアップの相手がころころ代わると知恵熱が出るタイプやな」

「そうかもしれん」

「ボッティ,馬場を下げたのは雨でパスミスが多かったのと,どうせパスがつながらないのならば運動量でぐいぐい勝負を掛ける意図だったんだろう」

「遠藤は60分過ぎからガス欠だったし中盤はスカスカだった」

「で最後に岸田のスピードで勝負をさせる,と」

「あの時間帯に走られるとさすがにきつい」

「で,結局岸田と松代が交錯しても笛が鳴らず,こぼれ球を大久保にループ」

「あの瞬間,ガンバの守備陣形は右から加地,山口,福元,安田だったように見えた」

「神戸の3トプには4バックで対応し,その前に橋本,武井か」

「神戸の3トップへの移行は織り込み済みでその対策もアキラは考えていたようだな」

「しかし,失点する」

「業が深いな」

〜しおガン 外伝 その4〜

「アキラは選手ありきでチームを作っているのは周知の通りや」

「本人も明言してるしな」

「ということは,極端に言えば個人技の集積がチーム戦術とも言えるわけでアキラにとって3バックと4バックの布陣の差などはあまり重きをおかない。選手の連携と誰を中心に据えるかのほうがより重要になってくる。」

「どういうことや?」

「ピッチに誰を送り出すか,アキラ用語で言えば『キャスティング』が全てということや」

「言われてみれば,ガンバは4バックでも3バックでもボールの循環は同じや」

「ピッチの中央でボールを動かし,トップに当ててリターンパスを遠藤が貰い,またパスを出すという一連の流れやな」

「この時サイドのスペースはほとんど使われない。リターンパスを上手く使いながらじりじりと相手陣地に侵入してくる。」

「これがハーフタイムでのアキラ用語の『アタッキングサードでの変化,リズム,迫力』に繋がるわけか」

「加地の滑走路ってなんやったんやろな」

「サイドはクロスを上げる直前に使うだけやな」

「安田がドリブルからシザースかましてワロスか」

「うむ」

「しかし,このガンバのボールの動かし方は,FWにボールが収まらないと始まらないわけや」

「しかし今はルーカスと山崎しかいない。播戸が戻ってきても,ボールを持てば持つほど状況が悪くなるタイプや」

「キャスティングミスが続くわけか」

「おそらくな」

「しかしやな,一般論で言えば3バックと4バックとでは人の距離,配置,選手間の角度が必然的に変わる訳でそうするとボールの循環,人の動きも変わるのが当たり前やと思うが」

「西野家 家訓 その2 『FWはボックスの幅でステイしろ』が大きく影響してるのかもしれん」

「西野家の家訓は厳格やな」